**NBRP情報提供セミナー@分生2024**
【セミナー概要】
第47回日本分子生物学会NBRP合同出展ブースでは、生き物の展示に加え、研究者によるNBRP情報提供セミナーを開催します。
NBRPでは実費のみの負担で入手できる「生命科学の研究に使用いただける実験動植物・微生物(全36種類のバイオリソース)」の提供を行っています。
本セミナーでは、実際にリソースを使用されている研究者ならではの視点から捉えた利活用事例をご紹介いたします。
ぜひ、NBRPのバイオリソースをみなさまの研究にご活用ください!(参加無料・申し込み不要)
【場所】
第47回日本分子生物学会 ポスター・展示会場①
NBRP 出展ブース【No. 127】(マリンメッセ福岡B館1F)
※デジタルポイントラリー抽選会場近く!
🔷セミナー会場(NBRPブース)詳細についてはこちらをご覧ください。
【スケジュール】
1日4回の開催です(最終日のみ3回)。
※タイムスケジュール「開催日時&登壇リソース」一覧(PDF)はこちらからご覧ください。
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11月27日(水)
・11:20-11:30(10分)―>「加齢マウス」課題
・11:30-11:40(10分)―>「細胞性粘菌」課題
・12:40-12:50(10分)―>「アサガオ」課題
・14:55-15:05(10分)―>「ラット」課題
11月28日(木)
・11:20-11:30(10分)―>「ツメガエル・イモリ」課題
・11:30-11:40(10分)―>「ショウジョウバエ」課題
・12:40-12:50(10分)―>「ミヤコグサ・ダイズ」課題
・14:55-15:05(10分)―>「ニワトリ・ウズラ」課題
11月29日(金)
・11:20-11:30(10分)―>「ゾウリムシ」課題
・11:30-11:40(10分)―>「広義キク属」課題
・12:40-12:50(10分)―>「*JBIF」課題
*JBIF(日本生物多様性情報イニシアチブ)
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【開催内容詳細】
★11月27日(水)★
・11:20-11:30(10分)
講演タイトル:加齢マウス
課題名:NBRP加齢マウス ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:若菜 茂晴(神戸医療産業都市推進機構)
要旨:健康長寿社会の実現を目指す我が国において加齢に伴う疾患、機能低下等克服のため基礎研究が重要です。そのためには加齢動物が必要ですがリタイヤした個体では不適切で適正な条件で長期的に飼育され微生物統御されたマウスが必要とされます。神戸医療産業都市推進機構では、加齢マウス供給事業を通して良質なバイオリソースである標準的な加齢マウスを公平に供給するシステムを構築し老化基礎研究の発展を支援していきます。
・11:30-11:40(10分)
講演タイトル:“細胞性粘菌ってどんな生き物?なにができるか、研究手法の紹介”
課題名:NBRP細胞性粘菌 ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:木田 裕哉(筑波大学 生命環境系)
要旨:細胞性粘菌は非病原性の真核微生物です。餌を除くだけで単細胞のアメーバと多細胞の子実体を行き来させることができ、細胞運動や分化、パターン形成など様々な基盤的生命現象のモデル生物です。培養は安価かつ簡単で、多様な分子生物学的手法や発現ベクターが完備されており、CRISPR/Cas9ベクターによる全ゲノム標的の遺伝子破壊ライブラリーも配布されています。どの実験室でも簡便に扱える有用なリソースです。
・12:40-12:50(10分)
講演タイトル:アサガオを研究に使って欲しい10の理由
課題名:NBRPアサガオ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:仁田坂 英二(九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門)
要旨:日本のアサガオは単一株に由来する均一なゲノムを保持しており変異の誘発や原因遺伝子の同定が容易である。また、高照度はもとよりシロイヌナズナと同様の栽培施設での栽培が可能で、日長によってサイズも自在にコントロールすることができる。多様な変異体や、つる性、一日花という特性を利用した優れた研究も増えつつある。このセミナーでは、アサガオを植物研究に用いることの利点や最新の研究成果などについて発表する。
・14:55-15:05(10分)
講演タイトル:NBRPラットの活動と今後
課題名:NBRPラット ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:浅野 雅秀(京都大学 医学研究科 附属動物実験施設)
要旨:NBRPラットでは世界最大規模の約820系統のラットの提供が可能です。従来の糖尿病・肥満や高血圧,脳神経疾患のモデルに加えて,Creドライバーラットやヒトの細胞も移植できる重症免疫不全ラットの品揃えも充実してきました。また,マウスに比べて遅れていたラット生殖工学技術を確立し,研修を通じてこれらの技術の普及も図っています。NBRPラットのHPを訪ねたら,あなたの研究に役立つラットが必ず見つかります。
★11月28日(木)★
・11:20-11:30(10分)
講演タイトル:イベリアトゲイモリのこんなところが面白い
課題名:NBRPツメガエル・イモリ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:岡本 和子(広島大学 両生類研究センター)
要旨:イモリを用いた研究は長きにわたり行われてきましたが、実験動物としては使いにくい点もありました。イベリアトゲイモリは実験動物として適した性質を持つイモリです。このイモリの特徴と、イモリ個体を用いた再生・発生生物学研究への利用や細胞レベルでの研究利用などを紹介します。
・11:30-11:40(10分)
講演タイトル:気軽にできるよ、ショウジョウバエ研究
課題名:NBRPショウジョウバエ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:齋藤 都暁(国立遺伝学研究所)
要旨:学会参加者の多くが、ショウジョウバエを用いた研究論文や発表を目にするのではないでしょうか。その一方、実際にハエ研究をする場合、飛んで大変ではないか?、初期投資が膨大ではないか?餌はどうするのか?、など、不安を持つ人が多いと思います。今回、こんなショウジョウバエのイメージを変えたいと考え、「 気軽にできるよ、ショウジョウバエ研究」と銘打って、最小限の投資でどこまでの研究が可能か?を紹介します。
・12:40-12:50(10分)
講演タイトル:NBRPミヤコグサ・ダイズリソースを用いた遺伝子機能解析
課題名:NBRPミヤコグサ・ダイズ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:佐藤 修正(東北大学大学院 生命科学研究科)
要旨:NBRPミヤコグサ・ダイズは、マメ科植物の研究コミュニティをサポートするリソースの提供を目的として活動を行なっています。対象としているミヤコグサとダイズに共通するリソースとして、日本に自生する野生系統コレクションが挙げられます。本発表ではこれらのリソースを活用して実施した集団遺伝学解析の研究例と、候補遺伝子の機能解析ツールとして使用可能なLORE1挿入変異体ライブラリについて紹介します。
・14:55-15:05(10分)
講演タイトル:始原生殖細胞を用いた新規ニワトリリソースの育種と展開
課題名:NBRPニワトリ・ウズラ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:奥嵜 雄也(名古屋大学大学院 生命農学研究科動物科学専攻)
要旨:ニワトリ・ウズラは鳥類や発生学におけるモデル生物として広く使用されているが、1細胞期受精卵の取得が難しくゲノム編集技術を用いた遺伝子改変は依然として困難である。一方、ニワトリについては始原生殖細胞のin vitro培養が可能となったことで、遺伝子改変・ゲノム編集ニワトリの作製が飛躍的に容易になってきている。そこで本セミナーではニワトリ始原生殖細胞の培養とそれを用いた遺伝子改変ニワトリ作製手法について紹介する。
★11月29日(金)★
・11:20-11:30(10分)
講演タイトル:近年のゾウリムシを用いた研究テーマについて
課題名:NBRPゾウリムシ ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:橘 理人(山口大学 大学研究推進機構)
要旨:ゾウリムシは真核生物のモデルとして、古くから様々な研究テーマで用いられてきた。多くの報告されてきた一方で現在でも明らかになっていない点が多くある。今回は、近年の技術の発達により研究が進み始めた研究テーマ(ゲノム情報の整備)と、これまでの研究テーマ(環境、共生、貪食能など)から派生もしくは応用によって進み始めたテーマ(環境中における病原微生物の宿主)について発表する。
・11:30-11:40(10分)
講演タイトル:キク属モデル系統を利用した変異体単離と栽培ギク形質の解析
課題名:NBRP広義キク属 ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:中野 道治(高知大学 農林海洋科学部)
要旨:栽培ギクは自家不和合性・同質六倍体であり、遺伝学的な解析は難しい。私たちは日本原産の二倍体野生ギク・キクタニギクの自家和合性突然変異体を自殖することにより純系を育成し、キク属のモデル系統(Gojo-0)とした。さらに、この系統の自家和合性を用いてキク属の様々な突然変異体を単離・解析しているほか、キク属は倍数性が異なっても種間の交雑が可能であることから、栽培ギクの形質を四倍体で解析することを試みている。
・12:40-12:50(10分)
講演タイトル:生物多様性情報ってどんな研究に使えるの?ー日本生物多様性情報イニシアチブ(JBIF)の概要と活用事例の紹介ー
課題名:NBRP JBIF ←クリックで詳細ページにリンクします!
情報提供者:柿添 翔太郎、太田 藍乃(国立科学博物館 標本資料センター)
要旨:このセミナーでは、日本生物多様性情報イニシアチブ(JBIF)の紹介とともに、「生物多様性情報」の活用事例、データベースや研究成果へのアクセス方法、データの登録方法などについて説明します。野外サンプルや非モデル生物を用いた研究をされている方、モデル生物に近縁な野生種の情報を調べたい方、データベースそのものに関心のある方はぜひお越しください!