
- 代表機関:京都大学大学院 医学研究科 附属動物実験施設
- 課題管理者:浅野 雅秀
- FAX:075-753-4409
- 分担機関①:東京大学 医科学研究所 実験動物研究施設
- 分担機関②(バックアップ):理化学研究所 バイオリソース研究センター 実験動物開発室
目的と実施体制
ラットは、遺伝と環境を厳密に制御した実験系を構築することができ、適度な大きさと高い適応能力から、様々な分野で広く活用されている哺乳動物です。最近では、ラットES・iPS細胞の開発や人工ヌクレアーゼ(ZFN/TALEN)やCRISPR-Cas9を用いた遺伝子ノックアウト等が可能となり、バイオリソースとしてのラットの価値が一段と高まっています。
本プロジェクトでは、京都大学大学院医学研究科附属動物実験施設が代表機関として、収集・保存・提供を行い、微生物・遺伝モニタリングによるリソースの品質保証や系統データの充実と公開を行っています。また、ラット研究の情報交換の場としてラットリソースリサーチ研究会を開催しています。分担機関である理研BRCでは凍結胚精子のバックアップを、東京大学では免疫不全ラットの保存・提供を行っています。NBRPラットは質・量ともに世界最高水準のラットリソースセンターに成長し、国内外から高い評価を得ています。本事業を通してラット研究コミュニティーのさらなる発展に貢献します。
提供リソース
これまで約900系統を収集し、その保存系統は近交系、自然・誘発・その他の突然変異、リコンビナント近交系、コンジェニック、コンソミック、コアイソジェニック、トランスジェニック、ノックアウトなど多岐にわたります。脳神経疾患、循環器疾患・高血圧、糖尿病・肥満、がん・腫瘍、免疫・アレルギー疾患、発生、代謝・内分泌等の様々な研究分野に利用されています。
リソース関連プログラム課題
【ゲノム情報等整備プログラム】
2016年度 | 代表的なラット系統の全ゲノムリシーケンシングとSNPタイピングキットの開発 |
2015年度 | ラット20系統のターゲットキャプチャによるゲノムリシーケンシング |
2011年度 | F344ラットの全ゲノムシークエンス解析 |
2008年度 | LE/StmのBACエンドシーケンス (両端読み 122880クローン) |
2005年度-2006年度 | ゲノム情報 – 成果:ゲノム情報等整備プログラム:2002年度-2006年度 |
【基盤技術整備プログラム】
2019年度-2020年度 | ラット生殖工学基盤技術開発によるリソース保存の効率化と新規利用者の拡大 |
2016年度 | ゲノム編集技術を用いた効率的遺伝子ノックイン系統作製システムの開発 |
2010年度-2011年度 | ラット精子に関する基盤技術の整備 |
2007年度-2008年度 | 実験動物マウス及びラットリソースの輸送システムの開発 |