- 代表機関:筑波大学 生命環境系
- 課題管理者:有泉 亨
- FAX:029-853-7734
- 分担機関①:明治大学 農学部
目的と実施体制
ナス科植物には多くの野菜があり、双子葉植物の中でリソース整備が進んでいるシロイヌナズナ(アブラナ科)やミヤコグサ(マメ科)とは進化的に遠い関係にあります。ナス科植物のうち、トマトは世界中で最も生産されている果菜類であり、健康維持に重要な機能性成分を多く含んでいます。一方、ゲノムサイズが比較的小さく(950Mbp)、ゲノムDNA配列が解読されており、従来のモデル植物にない特徴(果実を発達する、光周期応答性が中性など)を多数有していることから、ナス科植物及び果実発達研究のモデル植物としても重要です。
NBRPトマトでは代表機関である筑波大学が生体リソースの収集・保存・提供を担当し、分担機関である大阪府立大学がDNAリソースの収集・保存・提供を、明治大学がDNA関連情報データベース(TOMATOMICS)の構築・管理を担当します。第4期NBRPでは、実験植物としての利点 (小型、世代時間短い、弱光で栽培可能、ゲノム配列解読済み、アグロバクテリウムを介した形質転換が可能)を持つ矮性トマト品種Micro-Tom Japanとその変異体を基盤としたリソースの整備と、ゲノム配列及び形質特性情報の付加による高品質化を行うことで、リソース利用の一層の促進に努めます。
提供リソース
野生及び栽培系統をはじめ、Micro-Tom JapanのTタグ系統やEMS及びガンマ線突然変異誘発系統(EMS・ガンマ線M3バルク種子セット含む)を合わせ約2,200系統について、生体リソースデータベースTOMATOMAを通して配布しています。一方、果実・葉・根由来Micro-Tom cDNAクローンの配布はトマト・オミックス・データベースTOMATOMICSを通して実施しています。TOMATOMICSが提供する情報には、約36,000個の ESTと約13,000個の完全長cDNAの配列情報が含まれます。
リソース関連プログラム課題
【ゲノム情報等整備プログラム】
2010年度 | マイクロトムゲノム配列解読 |
2009年度 | マイクロトムBACエンドシークエンス(両端読み93682件) |
2008年度 | 完全長cDNA配列解読によるトマトリソース高付加価値化 (全長配列 9000件) |