ニホンザルは、アカゲザルやカニクイザルとともに、オナガザル亜科マカカ属に分類される中型のサルです。マカカ属のサルはヒトに近縁で、高次脳機能、感染・免疫学、再生医療などの研究に不可欠の実験用動物として用いられています。特に、日本固有の種であるニホンザルは、好奇心旺盛かつ穏やかな性格で、東南アジアに広く生息している他のマカカ属のサルに比べて、遺伝的変異が低く、より複雑に発達した認知機能を示します。これらの特徴は、我が国の高次脳機能研究における国際競争力の維持に大きく貢献しています。さらに、生態、行動、遺伝、形態学の面でも、サルの中で最も情報量の多い種の一つであることから、非常に有用な実験用動物に位置づけられています。
第4期NBRPでは、京都大学が代表機関となり、京都大学霊長類研究所長を統括責任者として、分担機関の自然科学研究機構と共同で事業を推進していきます。ニホンザルの提供時には、基本検査として体重・外観検査・ツベルクリン反応検査・赤痢菌検査・サルモネラ検査・サル水痘ウイルス抗体検査・Bウイルス検査・サルレトロウイルス検査を実施します。また、研究者の要望を満たすべく、サルの性別・年齢・身体的特徴などを研究目的に合わせて事前に振り分けを行っています。
リソース関連プログラム課題
【ゲノム情報等整備プログラム】
【基盤技術整備プログラム】