
- 代表機関:国立遺伝学研究所 植物遺伝研究室
- 課題管理者:佐藤 豊
- FAX:055-981-6879
- 分担機関①:九州大学 大学院農学研究院附属 遺伝子資源開発研究センター
目的と実施体制
イネは我々の主食として生活に不可欠であり、人類の歴史と共に進化して来た植物です。美味しいお米や災害に強いお米を作るための育種学から、遺伝学、生物学などの基礎研究に至るまで、イネに関するあらゆる分野で古くから日本の研究者が活躍しています。栽培イネの遺伝資源は世界で14万系統以上あるとも言われ、国内でも農水省で35,000点、大学・研究機関で11,000点以上が保存されています。
これらの遺伝資源とは別に、NBRPイネでは、代表機関である国立遺伝学研究所が通常では扱いにくい野生イネについて、分担機関である九州大学が突然変異系統や野生イネ染色体断片置換系統などの実験系統について、それぞれ収集・保存・提供を担当しています。第4期NBRPでは、各系統の付加価値向上を目指し、イネの形質評価や分子マーカーの構築と野生系統の再分類、MNU突然変異系統のTILLING解析オープンラボの開設、遺伝子・ゲノム情報を加えたイネ系統の検索・提供用統合データベース(Oryzabase)の整備・情報公開などを行っています。また、農業生物資源ジーンバンク事業との連携による横断的データ検索システム(PGR-Gateway)の運営を2019年より開始し、双方の遺伝資源情報により効率的にアクセスできるようになりました。
提供リソース
野生系統や在来栽培・近縁野生系統、金南風・TC65・キタアケ・ゆきひかりといった遺伝的背景の異なるMNU変異系統、近縁 野 生 種 で あ る Oryza glaberrima ・ O. meridionalis ・ O. glumaepatula・O. sativa indica・O. sativa japonica由来の染色体を栽培イネに一部分導入した染色体部分置換系統など、合わせて約19,000系統の提供が可能です。
リソース関連プログラム課題
【ゲノム情報等整備プログラム】
2020年度 | Oryza 属に関するゲノム情報整備Ⅱ |
2019年度 | Oryza 属に関するゲノム情報整備 |
2014年度 | 野生イネリソースのゲノム多様性情報の整備 |
【基盤技術整備プログラム】
2017年度-2018年度 | 野生イネ遺伝資源へのゲノム編集技術適用のための基盤技術整備 |