

- 代表機関:自然科学研究機構 基礎生物学研究所
- 課題管理者:成瀬 清
- FAX:0564-55-7580
- 分担機関①:宇都宮大学 バイオサイエンス教育研究センター
- 分担機関②(バックアップ):理化学研究所 脳神経科学研究センター
- 分担機関③(バックアップ):宮崎大学 農学部
目的と実施体制
幅広い温度域(4〜37℃)で生存できるメダカは、実験動物として100年をこえる歴史をもち、多くのバイオリソースが蓄積されてきました。また、近縁種は淡水から海水まで様々な環境に生息しています。遺伝的に大きく異なる近交系群や、東南アジアや東アジア各地の野生系統や近縁種など様々な系統を用いることで、数百万年から数千万年レベルの進化的研究に利用できます。遺伝子導入系統、突然変異体等のライブリソースとともに、BAC/Fosmid/cDNAクローン等のゲノムリソースもよく整備され、近縁種を含む全ゲノム塩基配列も明らかとなっています。
第4期NBRPでは収集・保存・提供を代表機関の基礎生物学研究所と分担機関の宇都宮大学が担い、クローン及び凍結精子のバックアップ保存を分担機関の宮崎大学と理化学研究所が担当します。この4機関は連携して初等教育から最先端の医学・生物学研究までを幅広くカバーする世界最高レベルのメダカリソースを提供します。さらに基礎生物学研究所ではTILLINGライブラリーのスクリーニング系やCRISPR-Cas9を用いたゲノム編集プラットフォームを提供することで、メダカコミュニティーの誰もが逆遺伝学的手法を利用できる環境を整備しました。私たちは研究や教育の動向を見据えながら、半歩先をゆくプロジェクト運営を進めたいと考えています。
提供リソース
d-rR系統(体色で雌雄を判別できる)、Quintet, STII, STIII系統(ほとんどの色素細胞を欠くため体が透明)、近交系(Hd-rR, HNI, Kaga, HSOK等)、野生系統(日本、中国、韓国に分布する野生メダカ)、遺伝子導入系統(osx:mCherry/col10a1:nlGFP骨芽細胞・破骨細胞可視化系統、GaudiLxBBW及びGaudiBBW2.1 Brainbowカセット発現系統、FmpoP::RFP-Lifeact 骨髄由来細胞可視化系統)、近縁種(セレベスメダカ、インドメダカ、ジャワメダ等)、TILLING系統など合わせて6,000系統以上を保存・提供しています。
リソース関連プログラム課題
【ゲノム情報等整備プログラム】
2010年度 | メダカ近交系シークエンスによるゲノム多型情報の整備 |
2009年度 | メダカ完全長cDNAリソースの整備(両端読み234085件、全長配列決定2685件) |
2008年度 | 完全長cDNAリソースの整備 (8693件) |
2007年度 | 完全長cDNAリソースの整備 (全長読み5906クローン, 両端読み 265859件) |
2002年度 | ゲノム情報 – 成果:ゲノム情報等整備プログラム:2002年度-2006年度 |
【基盤技術整備プログラム】
2012年度-2013年度 | 生殖細胞の凍結保存と借り腹生産による系統の回復に関する技術開発 |
2007年度-2009年度 | メダカ遺伝子機能解析汎用系統の開発 |