
- 代表機関:京都大学 野生動物研究センター
- 課題管理者:伊谷 原一
- FAX:0568-62-2428
目的と実施体制
人間の本性を理解するうえで大型類人猿の研究は極めて重要です。生物学上も、法令上も、ヒト科は現在4属(ヒト科ヒト属、ヒト科チンパンジー属、ヒト科ゴリラ属、ヒト科オラ ンウータン属)に分類されています。人間を知るには、他のヒト科3属の理解が必須です。一方、彼らは絶滅危惧種です。国際的な商取引は、いわゆるワシントン条約によって禁止されています。したがって、日本にいるチンパンジー、ゴリ ラ、オランウータンは、種の保存上も学術上もたいへん貴重な存在です。
「大型類人猿情報ネットワーク」GAIN(Great Ape Information Network)事業では、動物園などの個体を含め、日本にいる大型類人猿等の貴重な絶滅危惧種について、全個体の経歴・家系・ゲノム・行動等の情報と、その他の資料等を収集・管理し、全国の研究者の共同利用に供して学術研究の発展を図るとともに、彼らの福祉と保全を進める活動を行います。