NBRPについて
プロジェクトの目的
ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)は、ライフサイエンス研究の基礎・基盤となるバイオリソース(研究開発の材料としての動物・植物・微生物の系統・集団・組織・細胞・遺伝子材料等及びそれらの情報)について収集・保存・提供を行うとともに、バイオリソースの質の向上を目指し、ゲノム情報等の解析、保存技術等の開発によるバイオリソースの付加価値向上により時代の要請に応えたバイオリソースの整備を行うものです。また、バイオリソースの所在情報等を提供する情報センター機能を強化します。
文部科学省では、ライフサイエンスの総合的な推進を図る観点から、2002年度より、国が戦略的に整備することが重要な実験動植物や微生物等のバイオリソース(研究開発の材料としての動物・植物・微生物の系統・集団・組織・細胞・遺伝子材料等及びそれらの情報)について、体系的な収集・保存・提供等の体制整備を行う「ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)」を実施しています。
第6期科学技術基本計画(2021〜2025年度)においては、「データ駆動型研究の基盤となるゲノム・データをはじめとした情報基盤や生物遺伝資源等の戦略的・体系的な整備を推進する」とされていますので、本プロジェクトにおいても、引き続きリソースの収集・保存・提供等の体制整備を行うとともに、知的基盤の更なる整備や、多様なニーズに応えるためにリソースの質の充実の観点を踏まえた事業の推進に取り組んでまいります。
プロジェクトの構成
NBRPでは、目的に適った収集・保存・提供や技術開発等を行うため、(1)中核的拠点整備プログラムと(2)情報センター整備プログラムの2つのプログラムを設け、両プログラムが連携して事業を実施しています。
NBRP推進体制
プログラムディレクター(PD)
事業の運営や各プログラムの連携協力・推進等の調整を行います。
氏名 | 所属 |
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小原 雄治 | 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター センター長 |
NBRPプログラムオフィサー(PO)
PDを補佐して個々の課題の運営推進を行います。
氏名 | 所属 |
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小幡 裕一 | 理化学研究所 名誉研究員 |
田畑 哲之 | かずさDNA研究所 副理事長 / 所長 |
林 哲也 | 九州大学 名誉教授 |
1. 中核的拠点整備プログラム
ライフサイエンス研究の基礎・基盤となる我が国独自の優れた生物種等について、収集・保存・提供を行う中核的拠点を整備します。また、高品質で付加価値の高いリソースを安定的に整備するための、ゲノム情報の整備(※ゲノム情報等整備)や、リソースの保存技術等の開発(※基盤技術整備)を一体的に進めています。
ゲノム情報等整備
バイオリソースの付加価値を高め、我が国のバイオリソースの独自性・先導性を高めることを目的とし、バイオリソースのゲノム配列や遺伝子情報、有用な特性情報(メタボローム、プロテオーム、代謝産物、その他有益な生理的効果がみられる生物由来成分の体系的な情報等)の解析等を実施
基盤技術整備
バイオリソースの品質管理、保存技術、利用価値の向上等により、NBRPの質を向上させることを目的とし、バイオリソースの収集、増殖、品質管理、保存、提供(輸送も含む)等に係わる技術を開発・整備
2. 情報センター整備プログラム
中核的拠点整備プログラムの代表機関及び分担機関において整備されるバイオリソースの所在情報や遺伝情報等のデータベースの構築及びホームページ等を通じたNBRP事業の広報活動等を整備・強化します。